世の中にこんなに楽しいお寺が存在するなんて、
恥ずかしながら、この年まで存じ上げませんでした・・・。
通称、忍者寺とも云われる加賀百万石の祈願所でからくりのお寺・妙立寺。
実際には忍者が住んでいたのではなく、
忍者が出てきそうなイメージのお寺なのですが、
その仕掛けの手の込みように驚きの連続で、
「うわぁ~~~、面白い!!!」と心躍りっぱなしでございました^^
建立は1643年。
加賀三代藩主・前田利常公の野心をしたたかに表現したとも云える
お城の別邸的な建物で、
外観からして既にからくりに満ちているのです。
photo禁止ですので、私の拙い説明となりますが・・・。
見た目は2階建て。
内部は4階建て。
階段が29箇所もあり、その入り組んだ姿は圧巻です。
お賽銭箱が落とし穴だったり、
敵に追われて入った入り口ではすぐに姿を消せたり、
お寺の中心にある井戸はどの部屋からでも飛び込めるのですが、お城に通じていると言われている抜け道だったり、(実際にはありえないとのこと)
階段が落とし穴になったり、
入ったらすぐに出られないオートロック扉があったり・・・
更に望楼には、金沢城と光による交信もしていたそうです。
まぁ、感心の数々の
これでもか、これでもかと仕掛けが続きます。
ところで建立を指示した利常公は鼻毛を伸ばした馬鹿殿様体だったそうですが、
いえいえ馬鹿なのではなくて、思いっきり知的な方で
幕府を安心させるための策を練って、
こんなからくり寺まで作ってしまったのですね。
からくりだけでなく、お茶室には風流な太鼓橋、
敵が刀を振り回せないように低く作った天井、(小刀だとやられてしまいますが・・・)
障子が張られた明かり取り階段は
敵のシルエットが見えたら、障子を破って槍で差す
敵が迷い込んでしまったら、
まず生きては帰れない恐ろしいお寺なのでございます。
次から次へと現れる仕掛けの数々に感心しきり。
更に、ちょっと怖いのですが、
入ったら鍵が自動的に閉まる仕掛けのお部屋。
入ったら出てくる必要のないお部屋がございました。
それはつまり・・・切腹の間・・・怖
階段の途中の、云われなくては分からないほどの小さな入り口に
低い天井の小さなお部屋でしたが・・・
ご安心くだされ。
こちらで切腹された方はいらっしゃらないとか。
ほっ!
このお寺におりますと前田利常公の幻がお寺の片隅で、
未だにやにやしているような錯覚さえ覚えるほどに
そして、「おぬし、まだまだ次ぎの仕掛けがござるよ~わっはっは!」と
幻覚が聞こえるような・・・。
怖いような、見たいような、逃げ出したくなるような、
それでいて、お茶目な仕掛けの数々に親近感も沸いてしまうような
不思議な建物でござ
いました。
いました。
日本って奥深いわ~としみじみ感じ、
(どうして私、こんなに愉しいお寺を知らなかったのかしら・・・)と悔やみ、
ますます日本の歴史に興味を持つことができました^^
きっとご存知の方、沢山おられると思いますが、
もしももしも、まだ行かれたことのない方おられましたら
是非是非こちらのお寺、お勧めでございます~~~!
ちなみに予約制で、必ず案内人付きでの見学となります。
それはつまり・・・
一人で入りますと、まず出てくることが出来ないのだそうですよ~uff
金沢の旅はまだ続きます☆
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