17歳と6か月。
ついに旅立ってしまったマドレーヌ。
亡くなる3日前に、ブリュッセルまでドライブに行き、
年末も3頭連れて、海沿いにドライブに行く予定でいた程でしたので、
まさか亡くなってしまうとは思っておりませんでした・・・。
最後の最後まで、おトイレに外に出ようとしていた程、頑張っていたマドレーヌ。
もっともっと、やってあげられることがあったのではないか?と自問自答し、
時には「早くして」なんて言ってしまって、
本当にごめんなさいと自分の性格の悪さが悲しいのです。
そんなはずは無いのですが、
心のどこかで本気で20歳くらいまで生きてくれると思っていました。
思えば、マドレーヌと出会ったのは、シングルママになって数年。
日中仕事をしていて、帰宅の遅い私の代わりに、
息子たちのお父さん代わりに、どんと構えてくれる犬を探して
マドレーヌとご縁を頂きました♪
真っ黒艶々のマドレーヌは、お散歩していても、
すれ違う人が怖いと思うらしく、キャーと走り抜けたり、
わざわざ反対側に渡ってしまったりと避けられること多く、
警備員としても大活躍^^
そのくせ、歩いていて電信柱にぶつかったり、
マドレーヌの背中にカラスがとまったり、
信号待ちでは、必ず座り込んでしまったり、
見た目とは裏腹に、おまぬけな犬でした。
家に帰れば、エマに食べているものを横取りされても何も言わず、
エマだけぶくぶくと太っているのでオカシイわ・・・と思ったら、
自分の食事を譲っていたり。
エマにも、子供たちにも、惜しみない愛情を与えてくれた犬でもありました。
思い出すだけで泣けてきます・・・うるうる
Deco Belgeショップを始める前には、私は仕事を掛けもちでサイトを制作していたために、
毎朝3時から4時には起きて作業開始。
早朝の暗いうちから、私の背中にマドレーヌ、膝にエマを乗せて椅子に座り、
3人で作ったのがDeco Belgeの始まりでもありました^^
出勤がお休みの日には、お散歩に行った後は、
1日中私のクッションになってくれて、ぬくぬくと一緒にサイト制作を手伝ってくれたマドレーヌ。
思えば、離婚後の私の人生、どの場面でもマドレーヌが傍らに寄り添ってくれていたように思います。
マドレーヌがいたからこそ、頼もしくて、愉しかったのかな・・・と思うのです。
ベルギーに引っ越しが決まり、
獣医さんにわんこたちの輸送の相談をしたときには、
マドレーヌは既に高齢に差し掛かっていたこともあり、
「飛行機機内で持たないかもしれないよ」と言われたこともありました。
関節を悪くして、立てないこともあり、
時々獣医さんに注射を打ってもらっていたマドレーヌでしたが、
ベルギーに来てからというもの、走るまでに回復!
ベルギーでの暮らしが、マドレーヌ本来のレトリバーらしい日々になったようで、
東京の狭い集合住宅での暮らしから解放されて、
獣医さんの心配を余所に、あれから8年近くも生きてくれたのは奇跡でもありました^^
こんなふうに思い出せば、マドレーヌが十分に犬生を満喫してくれたのだと納得できるのですが、
なんとも欲張りですよね・・・まだまだ生きてくれると本気で思っていたのですから・・・
亡くなってしまってから早1週間。
今は小さなピンク色のハートの骨壺にちんまりと収まったマドレーヌ。
傍を通る度に、ハートの骨壺をくりくりと撫でていた私ですが、
それを見た主人が笑っていました。
実はね、家族皆が私と同じことしていたみたいです^^
思えば家探しも、マドレーヌ基準で探していたので、
今後は条件が随分と変わってしまいます。
マドレーヌが居るなら、
寝ているマドレーヌから、空が見えるかな?とか、
私がどこに動いても、マドレーヌから見えるかな?とか、
段差なくお庭に出られるかしら?とか、
今思えば、マドレーヌのことしか考えていませんでした。
エマやマーヤは、どんな家でも大丈夫なのですが、
マドレーヌ目線の家探しはかなり条件が厳しいものでした。
でもね、亡くなってしまった今は、もう少しこの家に住んで、
それからマドレーヌも一緒にお引越ししようかなと考えています。
マドレーヌとの思い出が詰まった家だから、
もう少し、マドレーヌの思い出に浸っていたいと思ってしまうのです。
ところで、亡くなった後は、顔を洗っても溺死してしまいそうな程に息苦しくて
狭いところにいるのが耐えられなかったのですが、
イブの日に火葬場に向かう車の前方に
くっきりと虹が昇り始めました。
運転する主人は、「火葬場はあの方向なのだけれど・・・」
ちょうど火葬が終わった頃にお迎えに来るようにと言われていた私たちは、虹に向かって走りました。
大きな赤の建物の右奥から見える虹の始まりは、
信じられないことに、まさに火葬場の場所!
「あ~、マドレーヌは虹の橋を渡り始めたのだわ・・・」と
それまでの悲しみから、ふと心が軽くなった瞬間でした。
17歳半、ラブラドールとしたら大往生。
もう思い残すことなく、天に向かうマドレーヌの姿を見たような気がしました。
幽霊でもいいから姿現して・・・と思っても、
もう振り返ることもなかったのかもしれません。
亡くなる数時間前に
動物病院の待合室での息子との数枚の写真。
息子のお父さん代わりのマドレーヌは、
最初に出会ったあの日のように、
息子にしっかりと抱きしめられて、幸せそうな顔をしていました。
まるで子供に戻ったみたいに・・・。
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