昨日の続きを・・・。
扉の向こう側をご覧頂く前に、
そもそも400年前の家が残っていること自体、驚きなのですが、
少しだけ、この家が建設された当時から歴史を追ってご紹介致します。
私たちが探している地域は、フランスあるいはベルギーのどちらかで、
今回の家はベルギーに見つけた家だったのですが、
400年前というと、ベルギーという国は存在していなかったので、
建築された当時のこの家は、どこの国の所属だったのかしら?と調べてみました。
簡単にこの街の統治をおさらいしますと、
5世紀 フランス→11世紀 フランドル伯→カペー朝フランス→ブルゴーニュ公国→スペイン領→イギリス領→フランス領→オーストリア領→フランス領→オランダ領→1830年ベルギー建国でベルギーになりました。
つまり、400年前のこの家は、オランダ統治下だったということですね^^
そして、この地域は二度の世界大戦で爆撃も受けており、
街の半分は焼け野原となっているのだそうで、特に街の中心部であるグラン・プラスは
1945年以降に建てられた、この家に比べたらとても新しい家ということになります。
ちなみにこの家の周辺は爆撃を免れたので、
地域全体が歴史深い地域でもあります。
さて、それでは家に戻りまして・・・
馬の水飲み場を右手に見て、左側に3枚扉が見え、その横には玄関扉と窓が見えます。
この左側の扉を開けますと、1階が10畳ほどのキッチンダイニングで、
鮮やかなブルーにペイントされた木製の階段が伸びています。
その階段を上りますと
2つの寝室と浴室&トイレがあります。
持ち主ご夫婦は、息子や娘さんご夫婦が子供を連れて長期で滞在するための
場所を作ったとのことで、向かいに建つ家とは独立して暮らせるように、
キッチンや浴室などをブリコラージュで作り上げたのだそうです。
探せば写真も出てくるかもしれないのですが、
この写真が見つけられないので、言葉で説明して参りますね。
奥様はステンシルを施すのがご趣味だったそうで、
2つの部屋は子供や孫たちのために、船や鳥、花の絵を壁面に沢山描いて、
まるで童話の世界のように可愛らしく、部屋の隅から隅まで手を掛けていた様子が見て取れます。
それは、この家だけに限らず、メインに暮らしていた門を入って右側の家部分にも
様々な仕掛けを施して、日々の暮らしが幸せであった証が至るところに窺えました。
以前の持ち主が美しい方というだけではなく、
心を込めて暮らしていた様子が手に取るように伝わり、
そのご本人が、この家を大切に思っていて、
今でも手放すのが惜しいくらいだと目をうるうるさせて話す様子を間近に見て
私たちの暮らしも、きっと彼らと同じように幸せな日々になるね!
と容易に想像できるようでした。
今まで沢山の家に見学に行きましたが、
淡々と話す不動産屋の案内ばかりで、実際に売り手である持ち主が自らご案内して下さったのも初めてではありましたが、
彼らのこの家への思い入れが、非常に強いもので、沢山の思い出に溢れた家であると伝わりました。
アンティークも同じなのですが、
以前の持ち主がどのような方なのかは
私自身、とても知りたいと思いますし、
人生で何度購入するかわからない家という大きな買い物となりますので、
彼らのような素敵な持ち主から譲って頂けるのは、とても光栄だと思ったものです。
そういった意味でも、素敵な持ち主から譲り受ける家という安心感もありました。
さて、馬の水飲み場の左側。
あの扉の向こう側へ参りましょう~♪
扉を開けますと、ドアの明りとりと2階の窓以外は窓がなく、
日中でも電灯をつけないと薄暗い空間なのですが・・・
一歩足を踏み入れて、あっと驚く空間が広がります。
まるでここは教会??
真っ赤な壁が不快なお色ではありますが、天井のアーチのフォルムに一瞬で虜になりました^^
とても一般の家のそれとはかけ離れたデザインで、ベルギーの一般家庭でも非常に珍しい天井デザインです。
持ち主の旦那さまによりますと、
ここは40年間、彼のブリコラージュのアトリエとして、家づくりの材料を保管したり、
ブリコラージュの構想を練るために、週末はずっとここに篭って作業をしていたそうで
今でもその名残が見られ、奥と手前に設置されたアンティークの大きなノワールの家具2本には
彼の道具が少しだけ残ったままでした。
「この家具も良かったら、使って下さいね」
と仰る彼のちょっと悲しい顔は、今でも思い出します。
私はといえば、この空間を即座にサロンとキッチンに改造しようと思っていたので、
家族で寛ぐ空間にするなんて素敵と、
想像の世界から中々戻ってこられませんでした^^
薄暗さも、2階部分の物置部屋の屋根の片側全部にガラスを入れて、
大きな明り取りを作り、この屋根の一部にある階段とは異なる1m四方の穴部分から
太陽の明かりを取り入れることができると思ったので、
いずれは明るい空間になると想像できました。
ところで不動産屋も、過去何千軒と家を扱ってきたけれど、
このような空間がある家は2回目だと言っていました。
(他にもあるのですね~)
実は、不動産屋の資料にも、この空間の写真は数枚しかなく、
しかもメインの写真ではなかったので、この空間を見た人たちは即座に見学に来たそうで、
ベルギー人にとっても珍しい家なのだと思います。
現に、私が撮影したこの空間の写真をベルギー人たちに見せましたら、
見事に、「Erikoが買わない場合は私が買いたい!」と皆、口を揃えて言っていた程です。
さて、ここでひとつめの質問です!
この空間も含めて、昨日のブログから今日ご案内した家部分も含めて、
1625年建築当時は、この全ての空間は3つに分割していたわけではなく、
ひとつの空間として建てられました。
それは一体、何の用途だったのでしょうか?
現代にもある、ある用途として使われていたものです。
そして2つ目の質問です。
この家は、公証役場への書類も提出し、お金も準備し、
全ての手続きが行われていたのですが、何故か問題があって購入が頓挫しました。
購入を諦めた後、この家にまつわる歴史の可能性が色々と明らかになりました。
それは一体どんなことだったのでしょう?
最初のクイズのヒントは、「馬」、
2番目のヒントは「世界大戦」です。
答えは簡単だったかしら??
そしてこの家は、既に新しい持ち主も決まったと不動産屋から連絡が入ったのですが、
実は私たちが決断する前に、3組の熱心な購入希望者がいらしたそうなのです。
私たちも含めて、何故3組の希望者たちは、
皆様諦めたのでしょう?(彼らが諦めた理由は未だ謎ですが・・・)←これはクイズではありません。
答えのご応募は、info@decobelge.comまで
どしどしお寄せ下さいね!
1,2のクイズそれぞれの最初の正解者の方に、
それぞれ3000円のDeco Belgeでのお買い物券差し上げます♪
また答えは、ゴールデンウィーク最終日に、
1の答えのみブログ上でご紹介致します。
2の答えに関しましては、クイズにご応募下さった方のみに
お伝えしますね☆
それでは、ゴールデンウィークのお篭り生活で
じっくり思案して、ご回答お待ちしております~♪
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